舞台「藪原検校」 感想 ― 2012/07/15 13:00

りゅーとぴあ 7/14 7列18番、7/15 8列1番
14日は、役者さんと同じ目線のセンターブロック、真正面からの舞台を観れました。15日は下座側。これはこれで、舞台の奥行を感じられて良かったです。
前日の歌舞伎のカラッと華やかな印象に引きずられ、14日は井上さんの戯曲の暗さに心を持っていかれてしまいました。これを2daysで観るのかと、正直15日は心が重かった。
15日、家を出て、高速のゲートをくぐった途端、渋滞。まさか、ナビは渋滞などと教えてくれなかったし、高速の乗り口でも何の表示もしていなかったのに。ゲートを入ってしまっては後戻りもできず、ひたすらノロノロ。まるで「南部高速道路」みたいだな、と思いながら、それでも開演に間に合わなかったらどうしようとドキドキしながら、遅々とした進みに焦った。30分くらいしてようやく流れ出した。何の前触れもなく。動き出したら、ナビが「車両横転により渋滞」なぞと言う。お知らせが遅いよっ。
開演には間に合いました。お昼を食べる時間はなくなったけど。
盲と同じ真っ暗の中で舞台は始まり、真っ暗の中で終わりました。
舞台は、2daysの方が多かったのか、昨日よりずっと笑いの反応がいい。私も、劇場の空気が笑いに包まれ明るかったので、楽しく見ることができました。ただし、最後の息を呑む場面は別。役者さんも、大千秋楽だったからかとても良かった。
浅野さんの語り、良かった。秋山さんも、萬斎さんも、ほかの方々も本当に素晴らしかった。井上さんの気持ちがそこにある気がしました。身体の不自由なものを差別する人間に対する怒り、傲慢さなどを笑いと歌を交えて、分かりやすく戯曲にしていたのだなぁと思った。言葉、言葉、言葉。そして綿密な調査に基づく戯曲。
それにしても、役者にとっては酷な設定である。殆どの役者が目を閉じて舞台の上を動かなくてはいけない。仮に半眼で少しは見えていても、視界は限られている。しかも、観客にはその大変さは関係ない。つまらないと思えば、いつでも劇場を出て行ってしまえるのだ。
底辺に生きる者への井上さんの視線は、あくまで誠実だった。栗山さんの演出は、私が戯曲を読んだだけでは知ることの出来なかったことを沢山舞台にのせていました。
井上さんの生前に企画が生まれた”井上ひさし生誕77フェスティバル2012”、すでに井上さんは他界されたけれども、戯曲は残された。お蔭でこんなによい芝居を観ることができました。
こちらの方のHP、初演当時以後の変遷が読める。とても貴重です。
14日は、役者さんと同じ目線のセンターブロック、真正面からの舞台を観れました。15日は下座側。これはこれで、舞台の奥行を感じられて良かったです。
前日の歌舞伎のカラッと華やかな印象に引きずられ、14日は井上さんの戯曲の暗さに心を持っていかれてしまいました。これを2daysで観るのかと、正直15日は心が重かった。
15日、家を出て、高速のゲートをくぐった途端、渋滞。まさか、ナビは渋滞などと教えてくれなかったし、高速の乗り口でも何の表示もしていなかったのに。ゲートを入ってしまっては後戻りもできず、ひたすらノロノロ。まるで「南部高速道路」みたいだな、と思いながら、それでも開演に間に合わなかったらどうしようとドキドキしながら、遅々とした進みに焦った。30分くらいしてようやく流れ出した。何の前触れもなく。動き出したら、ナビが「車両横転により渋滞」なぞと言う。お知らせが遅いよっ。
開演には間に合いました。お昼を食べる時間はなくなったけど。
盲と同じ真っ暗の中で舞台は始まり、真っ暗の中で終わりました。
舞台は、2daysの方が多かったのか、昨日よりずっと笑いの反応がいい。私も、劇場の空気が笑いに包まれ明るかったので、楽しく見ることができました。ただし、最後の息を呑む場面は別。役者さんも、大千秋楽だったからかとても良かった。
浅野さんの語り、良かった。秋山さんも、萬斎さんも、ほかの方々も本当に素晴らしかった。井上さんの気持ちがそこにある気がしました。身体の不自由なものを差別する人間に対する怒り、傲慢さなどを笑いと歌を交えて、分かりやすく戯曲にしていたのだなぁと思った。言葉、言葉、言葉。そして綿密な調査に基づく戯曲。
それにしても、役者にとっては酷な設定である。殆どの役者が目を閉じて舞台の上を動かなくてはいけない。仮に半眼で少しは見えていても、視界は限られている。しかも、観客にはその大変さは関係ない。つまらないと思えば、いつでも劇場を出て行ってしまえるのだ。
底辺に生きる者への井上さんの視線は、あくまで誠実だった。栗山さんの演出は、私が戯曲を読んだだけでは知ることの出来なかったことを沢山舞台にのせていました。
井上さんの生前に企画が生まれた”井上ひさし生誕77フェスティバル2012”、すでに井上さんは他界されたけれども、戯曲は残された。お蔭でこんなによい芝居を観ることができました。
こちらの方のHP、初演当時以後の変遷が読める。とても貴重です。
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