舞台「TeZukA」 in London2011/10/07 21:43

 うれしいことに、シェラカウイさんは森山くんの「RENT」を観て、彼に惚れ込んだ様子。2年前にはもうこのステージが決まっていたなんて・・・。森山くんのダンスが生で見れるのがとてもうれしい。一昨日、強烈な天魔王を観て、あれはあれで良かったけれど、やっぱり彼のダンスが見たいなぁと改めてそう思いました。

会見の模様

 2011年7月6日、渋谷・シアターコクーン稽古場にて、コンテンポラリーダンス「TeZukA」の記者懇親会が行われました。
 この作品の振付を担当する、ベルギー出身で世界的なダンサー、シディ・ラルビ・シェルカウイさんは、小さい頃、フランスから入ってくる手塚アニメを見て育ったそうです。
 「鉄腕アトムのロボットと、人間の共生を求めて悩むアトムの姿に、僕は引かれていたようです。35歳になった未だに、僕はロボットと人間の共生の可能性を信じています(笑)」
と、アトムへの共感を語りつつ、もうひとつのきっかけとして、少林寺で仏教の教えをまなんだ際に手塚治虫の『ブッダ』を参考書として読んでいたとのこと。それをみつけたプロデューサーが手塚プロダクションとシェルカウイさんを引き合わせ、今回の舞台が実現しました。
 日本公演で主演を務める森山未来さんは、「僕も子供のころから手塚治虫のマンガで育ち、教科書の中などで手塚マンガに触れてきて、大変大きな存在で、特別なものです」と語り、手塚治虫をテーマにした作品への出演をシェルカウイさんから依頼された際には、「単純に驚きました」ということ。
 森山さんが子供のころに初めて出会った手塚作品は『火の鳥』のギリシャ・ローマ編だったとのこと。あまりに面白くて読みふけってしまったそうです。

 森山さんによると、シェルカウイさんの演出は、「僕が思い描いていた『手塚治虫』というイメージからは、ぜんぜん違う切り口から表現されています。毎回、ワークショップをするたびに、新しい切り口が生まれてくる感じがします。だから、とても新鮮な感覚があります」とのこと。シェルカウイさんも、「ブラック・ジャックやどろろなどといった、ある固有のキャラクターをテーマにすることも出来たが、そうではなく、手塚治虫という作家の哲学に敬意を捧げるような作品にしたいと考えています」とコメント、手塚治虫全体を哲学的に捉え、ダンスで表現するという試みになりそうです。

 テヅカ TeZukAのチームはこの後ヨーロッパに稽古場を移し、9月にイギリス・ロンドンで初演の後、2012年2月には東京渋谷のbunkamuraオーチャードホールにて公演を予定しています。


シディ・ラルビ・シェルカウイ振付「TeZukA」初演  Sidi Larbi Cherkaoui’s ”TeZukA”

You Tube にもインタビューが出ていました。

以下に la dolce vita さんのHPをコピペさせていただきました。  すでに London で舞台、始まっているんですね。

 偉大な漫画家、手塚治虫の世界観を現在世界のダンスシーンで最も注目されている振付家、シディ・ラルビ・シェルカウイが描き出した新作「TeZukA」が9月6日、ロンドンのサドラーズ・ウェルズ劇場で初演されました。


 英国で絶大な人気を誇るミュージシャン・DJ のニティン・ソーニーによって創られたスコア、手塚治虫の作品は上田大樹さんによって映像化されてスクリーンに映し出されているとのことです。また書道家の鈴木稲水さんの書もフィーチャーされています。

 早速BBCのサイトで、舞台写真のスライドショーがアップされています。大植真太郎さん、工藤聡さん、上月一臣さんもサドラーズ・ウェルズの公演に出演しているのですね。

BBC NEWS

 シディ・ラルビ・シェルカウイとニティン・ソーニーへのインタビュー記事がとても興味深く、いかに彼らが手塚治虫の世界を愛し研究してきたかが伝わってきます。

The Arts Desk